フォーレ:パストラール、組曲「マスクとベルガマスク」より
ー今週のテーマは、春の兆しー草木萠動(そうもくめばえいずる)
ー今日はフォーレの美しい作品の一つを!
『マスクとベルガマスク』(Masques et Bergamasques)作品112は、ガブリエル・フォーレ作曲の舞台音楽、およびそれをもとにした管弦楽組曲。
モナコ大公アルベール1世の依頼により1919年に作曲された。
 ポール・ヴェルレーヌの詩集「艶なる宴」を元に、ルネ・フォーショワが舞台劇として編纂した。イタリアのコンメディア・デッラルテの登場人物アルルカンやコロンビーナたちが舞台装置の上で楽しんでいると、普段は観客の役である役者達がやってくる。そして普段は目立たない彼らの方が劇を演じ、喜劇役者達を楽しませる。
パストラールは舞台音楽にも管弦楽組曲にも含まれている。のどかな田園風景を連想させる。
 演奏は、シェーンベルグの弟子のワルター・ゲール指揮オランダフィルハーモニー管弦楽団。1950年代初頭の録音。艶のあるしっとりとしたいい演奏だ。