マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調第4楽章アダージェット
ー今週のテーマは年末のリラクゼーション。
ーピアノで聴くこの曲も、とてもいい。
私も観たヴィスコンティ監督の映画「ベニスに死す」のテーマ曲として一躍有名になったマーラーの交響曲第5番第4楽章が描くのは、「愛の世界」。この「アダージェット」は、マーラーが出会うなり恋に落ち、結婚した“運命の女性”アルマへのラブレターとも言われている。というのも、交響曲第5番の当初の構想には無かったこの曲は、アルマと出会った頃に書かれ、交響曲全体の構成を大きく変えてでも「愛の楽章」を挿入したかったと考えられるからだ。また、マーラーと深く交流し、マーラーから篤い信頼を得ていた世界的な指揮者のメンゲルベルクは、自身が使ったアダージェットの楽譜に「このアダージェットはマーラーがアルマに宛てた愛の証である」と書き込んでいる。

 リスト風のトランスクリプションとピアノは、アレクサンドル・タロー。