ヤナーチェク:シンフォニエッタ
ー今週のテーマはドヴォルザークとチェコの作曲家。
初登場の「シンフォニエッタ」。
チェコでは第一次世界大戦後、ハプスブルクの支配するオーストリア・ハンガリー帝国が崩壊し、1918年チェコスロバキア共和国の独立が宣言され、初代大統領にはトマーシュ・マサリクが就任し、民主主義的国家を目指した。このときにボヘミア、モラヴィア、スロバキアが領土となった。
「ヤナーチェクが《シンフォニエッタ》の着想を得たのは、1925年、恋人(愛人)のカミーラと一緒に軍楽隊のコンサートを聴いていた時だったらしい。その後、たまたま日刊紙《リドヴェー・ノヴィニ》からの依頼が重なり、全5楽章から成る大曲へと発展した、というのが真相のようだ。ソコル祭典の翌年に彼が書いた新聞のコラムによれば、《シンフォニエッタ》は自らの活動拠点であった都市ブルノを描写したものだという。ハプスブルク時代の暗いブルノと独立後の明るいブルノ、あるいは、独立前のドイツ人が支配する抑圧的なブルノと独立後の自由なブルノ、といった対比がこの曲の中で表現されているらしい。つまり、この曲は、解放されたブルノ、独立によって獲得されたチェコ人(或いはチェコスロヴァキア人)の自由を賛美する作品であったということになる。いずれにせよ、《シンフォニエッタ》は、ソコル限定の曲ではなかったと考えた方が良さそうだ。」(http://www.hfukuda.info/muzika/muzika07.htm)
曲は5楽章からなり、各楽章には、当初は描写的な副題が添えられていたことから、標題的な意図のあったことが察せられる。
1「ファンファーレ」:アレグレット Allegretto、変ニ長調、4分の2拍子
2「城塞(シュピルベルク城)」:アンダンテ Andante、変イ短調、8分の4拍子
3「修道院(ブルノの王妃の修道院)」:モデラート Moderato、変ホ短調、2分の2拍子
4「街路(古城に至る道)」:アレグレット Allegretto、変ニ長調、4分の2拍子
5「市庁(ブルノ旧市庁舎)」:アンダンテ・コン・モート~アレグレット Andante con moto — Allegretto、変ニ長調、4分の2拍子

 演奏は、ユッカ-ペッカ・サラステ指揮WDR交響楽団。