ドヴォルザーク:月に寄せる歌 歌劇「ルサルカ」第一幕より
ー今週のテーマはドヴォルザークとチェコの作曲家。
ー最後にこの美しい歌をお聞きあれ!

 「ルサルカ」はアンデルセンの『人魚姫』がルーツのオペラ。ルサルカは、森の奥にある湖に住む水の精。ある日人間の王子に恋をし、魔法使いイェジババに人間の姿に変えてもらう。ただし、人間の姿の間はしゃべれないこと、恋人が裏切った時にはその男とともに水底に沈む、というのがその条件であった。美しい娘になったルサルカを見た王子は彼女を城に連れて帰り、結婚する。(第一幕)
第1幕の『月に寄せる歌』はこのオペラのエッセンス。王子を好きになった水の精ルサルカが、人間になりたい気持ちを月に歌うアリア。
空の深みのお月さま。
あなたは遥か遠くから、
明るい光を送り出し、
広い世界を移ろいながら、
人の住みかを見つめてる。
月よ・・・しばらくそこにいて!
教えて!いとしい人はどこ?
・・・教えて!いとしい人はどこ?

伝えて・・・銀のお月さま。
伝えて・・・あたしはあの人を
いつもこの手に抱きしめてるわ。
たとえ、つかの間だとしても、
あたしの夢を見るように。
照らして・・・彼方のあの人に。
伝えて!ここで待ってると!
・・・伝えて!ここで待ってると!

ああ・・・人の魂が、あたしの姿を夢に見れば、
きっと目を覚ましてくれるでしょうに!
ああ、消えないで・・・
・・・お月さま・・・消えないで!

演奏は、ソプラノがフレデリカ・フォン・シュターデ、小澤征爾指揮ボストン交響楽団。1993年12月16日、ドヴォルザークゆかりの地プラハで行われた「新世界交響曲」初演100周年記念公演のライヴ録画。