コレッリ:クリスマス協奏曲
ー今週のテーマは雪。
ー雪が降り聖夜が近づくこの季節、静かに聴きたいこの協奏曲。
この曲は、正式には合奏協奏曲第8番ト短調op.6-8。合奏協奏曲というのは,少数のソリストと合奏グループを対比させながら展開するバロック音楽を代表する形式。この当時の協奏曲の形式には,協会の儀式用の厳粛な内容の「教会コンチェルト」と、組曲に使われるアルマンド,クーラント,サラバンド等、宮廷で娯楽用に演奏される「室内コンチェルト」があるが、
コレッリはここで,この2つのタイプをかなり自由に捉え,融合させようと試みている。
この曲は「キリスト降誕の夜のために作曲した」とコレッリが書いており,クリスマスの真夜中のミサ用の曲として作曲された。
ヘンデルのオラトリオ「メサイア」の途中にキリスト降誕の夜の雰囲気を表すために,パストラールという牧歌的な曲が入っているが,このクリスマス・コンチェルトの最後の楽章も「パストラール」で、当時クリスマスの音楽といえば,パストラールだった。

第1楽章 ヴィヴァーチェ-グラーヴェ
暗く短い導入の後,荘重なグラーヴェになる。半音進行が対位法的に積み重ねられ,クリスマスの厳粛な雰囲気を描く。
第2楽章 アレグロ
チェロの動きのある伴奏の上に,2本のヴァイオリンが絡み合いながら進んで行く。
第3楽章 アダージョ-アレグロ-アダージョ
2つのソロヴァイオリンが優雅なメロディを掛け合いで演奏し、聖歌のような深い情緒をたたえている。中間部はアレグロにテンポが変わり,活発で小気味良い感じになる。最後にアダージョが再現し,短いコーダがあって終わる。
第4楽章 ヴィヴァーチェ
サラバンドのリズムで書かれている室内ソナタ。キリストの降誕を祝う人々の歓喜を現すような明るさがある。
第5楽章 アレグロ
ガヴォットの室内ソナタ。最初の主題が後半部の最後に再現して,自由な経過部が続いた後,静かに次の楽章に続く。
第6楽章 パストラール(ラルゴ)
8/12拍子のシチリア舞曲風リズム。この曲で初めてト長調になり,これまで立ち込めていた霧が晴れたような気分になる。

 演奏は、フライブルグ・バロックオーケストラ。