ショパン:ワルツ第5番変イ長調op.42
ー年末年始のテーマは希望。
ー今日は、お正月にふさわしい華やかなショパンのワルツ。
1830年祖国を後にしてウイーンに着いたショパンを待っていたのは、1815年絶対王政を復活させたウイーン会議から始まるウィンナ・ワルツの世界で、ヨハン・シュトラウス1世の新作発表が音楽年中行事の一大センセーションとなっていた。
しかしショパンは、ウィンナ・ワルツに馬耳東風で、理解できなかった。
その後ショパンはウイーンを後にし、パリに出て、芸術的なワルツの数々を作曲し演奏した。
ショパンのワルツは、ウィンナ・ワルツよりもはるかに優美で高雅であり、舞踏会の実用には適さないものだった。
ショパンのワルツは、抒情詩的であり、しばしばワルツのリズムよりマズルカのリズムやアクセントに近いものがある。また華麗で装飾的なベルカント的奏法も使われており、芸術性の高い世界を構築していた。
ここで紹介するワルツ第5番は、舞踏詩的面とワルツ本来の形式が融合し、ピアニスティックな技巧の効果的使用という点で、ショパンのワルツの中でも抜きんでたものと言える。

 演奏はアルフレッド・コルトーで、1934年の歴史的録音。明るいフランス的な色調で生き生きとした演奏の息遣いが聞こえてくる。